ビワ産地とブランド|長崎・房州などおすすめビワブランドの紹介   

中国の揚子江沿岸地域を原産地とするビワは、既に中国では6世紀のころから栽培が行われていたと言われており、古くから果実は生食、葉は漢方などに用いられてきたそうですが、なんと日本でも弥生時代中期ごろの遺跡からビワに関する遺物が発見されたり、奈良時代に記された『正倉院文書』などにビワに関する記述が残されていることから、先史時代の頃に中国から海流に乗って日本海海岸へ流れ着いたビワの種子が根付き、自生を始めたのではないかと推考されています。

ですが、弥生時代中期や奈良時代に食べられていたビワの品種は、現代で食べられているビワの品種とは大きく異なり、果実が小さくて食味もあまり良いものではなかったそうです。

現在日本国内で生産されているビワは、江戸時代末期から明治時代初頭にかけて中国から長崎県へと伝来した果実の大きな「唐ビワ」を改良した栽培種であり、“東の『田中』、西の『茂木』”と呼ばれる2大品種を中心に生産が行われています。

ビワの主な産地は、長崎県・千葉県・鹿児島県・香川県・和歌山県・愛媛県・兵庫県の7県であり、ビワの生産量日本一を誇る長崎県とその後を追う千葉県では、ビワのブランド化が進んでいます。

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そこで、今回は国産ビワの2大産地として有名な長崎県千葉県を中心に絶品ビワブランドをご紹介します。

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長崎県のビワブランドの紹介

ビワの生産量日本一を誇る長崎県では、長崎市茂木地区を中心に各地でビワの栽培が盛んであり、『長崎びわ』というブランド化が進められています。

長崎びわは、江戸時代末期に中国から伝わった種子を畑に蒔いたのが始まりとされていますが、本格的なビワの栽培が行われるようになったのは、今から170年ほど前に遡ります。

当時の日本では、サイズが小さくて丸く、種子が大きい果実のことを「ビワ」と呼んでいました。しかし、実用性に乏しく、“ビワの木を植えた家は短命”や “ビワの木は植えた人の死を待って開花結実する”といった悪い迷信や言い伝えがたくさんあったため、縁起が悪いと一部の地域では忌み嫌われていました。

しかし、呉越の船が盛んに往来していた天保・弘化の頃、長崎の唐通事のお家に女中として奉公していた三浦シヲ(本名:ワシ)さんが唐通事から貰った唐ビワの種子を自宅に持ち帰って畑に蒔いたところ、スクスクと成長し、大きくて立派なビワの実を実らせたのです。これが茂木ビワ発祥の起源となります。

現在では長崎県におけるビワ栽培面積のおよそ54%を茂木ビワが占めており、全国トップの品種かつ長崎びわブランドの代表品種となっています。

長崎県には他にも、早生品種の代表品種である「長崎早生」や『長崎甘香びわ』の名称で知られる大玉高級ビワ品種「福島早生」、露地栽培に適した品種「なつたより」なども栽培されています。

千葉県のビワブランドの紹介

長崎県に次ぐ国産ビワの産地である千葉県では、1751年から既にビワ栽培が行われており、長崎県よりも早い段階でビワの栽培方法の確立や品種改良などが行われていました。

なかでも千葉県南部にある富浦町(現:南房総市)は、千葉県屈指のビワの産地として知られており、先人たちの努力と苦労、工夫によって、日本を代表するビワのまちとなりました。

ところで、なぜ千葉県富浦町でビワの栽培が始まったのかと疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

富浦町でビワ栽培が始まった主な理由は、

・江戸(東京都)に近い

・ライバルが少なく有利に生産できる

などが挙げられますが、当時の富浦町は平地が少なく、特にこれといった農作物を作れる環境や状態ではなかったことが傾斜を活かした農作物作りは出来ないものかと考えた結果、ビワ栽培に至ったのではないかと考えられています。

しかし、この当時、富浦町で栽培されていたビワは日本国内に自生していた果実が小さくて食味があまり良くない品種であり、さらに寒さに弱いビワにとっては北限に近い環境であったことから寒害が受けやすかったため、富浦町のビワ農家さんたちは、果実が大きくて食味の良いおいしいビワを育てるため、

・栽培方法の確立

・輸送方法の改良

・品種改良

などを積極的に行い、なんと1909年に皇室御用達の房州びわとして献上することになりました

第二次世界大戦中の一時期を除き、現在も皇室に献上されている房州びわは、長崎びわと共に高級ビワブランドとして高い人気を誇っています

まとめ

これまでビワの産地にはこだわっていても、ブランドにまで興味を持つことは無かった方も大勢いたと思いますが、ブランドの成り立ちを知ることで、それぞれのビワの産地に関する歴史や先人たちの苦労や努力などを知ることができ、これまでとは違ったビワのおいしさを発見することができるようになります。

この機会に日本を代表するビワの産地、長崎県と千葉県で生産されているブランドビワを食べて、どのような歴史を歩んできたのかに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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