みかんの木を育てる植えで注意したい病気や害虫|みかんの育て方

オリーブや柿、ブルーベリーと共にシンボルツリーとして人気を集めている温州みかんは、関東以西の温暖な地域での栽培に適した常緑低木果樹ではありますが、最低気温-5℃まで耐えられる耐寒性の高さと鉢植えでの栽培が可能ということもあり、ここ数年、関東以北の地域でも温州みかんを自宅で育てている方も増えてきています。

ですが、温州みかんの木は夏になるとゴマダラカミキリムシなどの害虫や台風シーズンになると、褐色腐敗病などの病気によって木が枯れることがあるため、温州みかんの木を害虫や病気から守るためにも事前に病害虫に関する予防や対策法についての知識を身に付けておく必要があります。

「ならば、お庭や畑などの屋外でみかんの木を育てなければ病気や害虫の被害には合わなくて済むのでは?」

と思い立った方も大勢いると思います。

もちろん、鉢植えで温州みかんの木を育てる場合、地植えと比べると病気や害虫の被害は減少しますが、代わりにハモグリガ(エカキムシ)、ヨトウムシ、アゲハチョウの幼虫などの害虫やすす病などの病気によって木が枯れることがあります。

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そこで、今回は害虫や病気から温州みかんの木を守る育て方についてご説明します。

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害虫から温州みかんの木を守る育て方

温州みかんを含む柑橘類の樹木に発生する害虫は国内で確認されているだけで49種類います。

なかでも特に注意しなければならないのが、カイガラムシ類、コナジラミ類、アブラムシ類の3種類です。

みかんの木の枝葉、果実の表面にこれら3種類の害虫たちが分泌した甘露が付着してしまうと、この甘露を糧に病原菌が繁殖を始め、光合成の疎外や樹勢の低下、果実の商品価値の著しい低下などを引き起こす非常に厄介な病気「すす病」を引き起こします。

すす病はこれら3種類の害虫の発生が多ければ多いほど激しく発病するため、何の対策も取らずに放置してしまうと生長の遅れを招き、最悪の場合、みかんの木が枯れることになります。

また、カイガラムシ類、コナジラミ類、アブラムシ類の他にも、

・ナメクジ類
・カメムシ類
・ロウムシ類
・ハマキムシ類
・アゲハ類
・吸蛾類
・訪花害虫

など、様々な害虫が温州みかんの木に集まってきますので、それぞれの害虫に合わせた予防と対策を行うようにしましょう。

病気から温州みかんの木を守る育て方

温州みかんなどの柑橘類に発生する病気の種類は国内で確認されているだけで50種類あり、うち31種類が糸状菌による病害となっています。

なかでも特に注意しなければならないのが、4月から10月ごろにかけて猛威を振るう「すす病」です。

すす病とは、ほぼ1年を通して発生する菌糸菌による病害であり、1度発症してしまうと花や葉などの美しさを損なうだけではなく、光合成や蒸散が妨げられてみかんの木の生長が遅くなり、最悪の場合、木が枯れてしまう恐れのある危険な病気のことです。

すす病の主な発症原因は、カイガラムシ類、コナジラミ類、アブラムシ類が分泌する甘露にあります。

これら3種類の害虫たちが分泌する甘露にすす病の病原体であるカビが集まり、これを糧として繁殖することで起こっているため、これら3種類の害虫を発見したら速やかに対処する必要があります。

すす病は、枝葉や果実に黒いすす状の斑点模様が薄い皮膜のように広まってゆくため、みかんの木全体にこの病気が広まると、みかんの木が黒く見えることがあります。

初期段階では、輪状の小さな黒い斑点模様がみられる程度なので、家庭菜園や園芸初心者の場合、単なる汚れだと勘違いされることが多いようですが、この黒い斑点模様を発見したら、すす病を発症している恐れがありますので、カイガラムシ類、コナジラミ類、アブラムシ類がみかんの木に潜んでいないか隅々までチェックしてください。

すす病は4月から10月によく見られる病害ですが、これは寒さの厳しくなる冬の時期に害虫たちの活動が鈍くなるため発症率が低下しているだけですので、春になったら再びすす病が現れる恐れがあります。

既にみかんの木がすす病を発症している場合は、被害が少なくなった冬の時期に、しっかりと害虫の駆除と予防・対策を行っておきましょう

オススメのすす病対策とは?

すす病の原因となるアブラムシやカイガラムシを発見した場合、これらの害虫を駆除することができる殺虫剤を散布するのがオススメですが、鉢植えのみかんの木を室内で育てている場合、殺虫剤の使用はできる限り避けたいものです。

そんなときは、

・竹酢液などを使ってオリジナルの殺虫剤を作って散布する
・すす病を食べるかたつむりに頼る

など、人と環境に優しい方法で駆除や対策を行うのが良いでしょう。

竹酢液で殺虫剤を作る方法

[必要なもの]

・素流水

・竹炭

・スプレーボトル

[作り方]

① 素流水に竹炭を入れ、2日から3日ほど漬け込みます。

② スプレーボトルに「お酢1:素流水3」の割合で注ぎ入れ、しっかり混ぜ合わせます。

③ すす病の症状がみられる枝葉や果実に直接噴霧してください。

これを10日おきに2回から3回ほど繰り返して様子を見てください。

回復が見られたら成功です。

すす病を食べるかたつむりを活用する方法

キューバ原産のかたつむり「コダママイマイ」は、なんとすす病の病原菌しか食べないとても珍しい種類のカタツムリです。

そのため、キューバのコーヒー農園では疫病対策として農園内にコダママイマイが放たれており、農薬に頼らないコーヒーの生産を行っています。

ただ、すす病の原因となる病原菌しか食べないため、病原菌が居なくなってしまうとコダママイマイの飼育が難しくなってしまう、日本では滅多に入手できないなどのデメリットもあるため、コダママイマイを使用したすす病対策は効率の良い方法とは言えないかもしれません。

まとめ

みかんの木を育てるうえで注意したい病気や害虫についてご説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。

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今回ご紹介させて頂いた病気や害虫はほんの一部に過ぎません。

健康的なみかんの木を育てたいとお考えの方は、「防除ハンドブック カンキツの病害虫」という日本で栽培されている温州みかんをはじめとする柑橘類が発症しやすい病気や害虫に関する予防や対処などをまとめた専門書をしっかりと読んでおくと、みかんの木の小さな変化も逃さず対応することができるようになります。

これからみかんの木を育てようとお考えの方は是非、こうした専門書やみかん農家さんの知恵を借りながら、健康的なみかんの木を育ててゆきましょう。

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